『あんぱん』で、たかしが就職したのは東京の製薬会社でした。
絵を学んでいたたかしが、なぜ製薬会社を就職先に選んだのか。
また、就職先にモデルとなった会社があるのかも気になるところです。
今回は、たかしの就職先のモデルや、製薬会社を選んだ理由についてご紹介します。
あんぱんたかしの就職先のモデルは?

たかしの就職先には、実在のモデルがある可能性が高いです。
就職先のモデルは『田辺元三郎商店(現在の田辺三菱製薬株式会社)』だと考えられます。
『あんぱん』第10週では、たかしが東京の製薬会社で働く様子が描かれていました。
たかしは東京芸術大学を卒業後、製薬会社の宣伝部に就職。
出征するまでの約1年間、その会社で働いていたことがわかりました。
では、なぜたかしの就職先のモデルが『田辺元三郎商店』だと考えられるのでしょうか。
理由は、たかしのモデル『やなせたかしさん』の経歴にあります。
実際、やなせたかしさんも出征前に製薬会社に勤めていた過去があります。
やなせたかしさんが、入社した製薬会社が『田辺元三郎商店』でした。
ちなみに、現在は『田辺三菱製薬株式会社』と名前を変えています。
史実との共通点とは?
たかしとやなせたかしさんには、就職に関する共通点がいくつもあります。
以下のように比べてみました。
比較科目 | たかし | やなせたかしさん |
---|---|---|
就職先 | 製薬会社・宣伝部 | 田辺元三郎商店・宣伝部 |
就職時期 | 東京芸術大学卒業後 | 高等工芸学校卒業後 |
退社理由 | 出征のため | 出征のため |
ふたりとも、絵を学ぶ学校を卒業後、東京の製薬会社に就職しています。
そして、同じく宣伝部に配属。
戦争で出征するために退社したという点も一致しています。
これらの共通点から、たかしの就職先はやなせたかしさんの史実をもとにしていると考えられます。
田辺元三郎商店とは?
田辺元三郎商店は、明治時代に創業された老舗の製薬会社です。
当時は、栄養剤やビタミン剤の開発で知られていました。
新しい薬や製品を次々と生み出し、その後『東京田辺製薬』に社名を変更。
そして現在は『田辺三菱製薬株式会社』となっています。
やなせたかしさんは、高等工芸学校卒業後、この会社の宣伝部に入社しました。
当時の会社は、日本橋の問屋街にありました。
やなせたかしさんの高等工芸学校時代の友人も同じく就職していたそうです。
宣伝部では、新聞広告やポスターなどをデザイン制作などを担当。
広告に力を入れていた会社だったため、宣伝部はにぎやかで活気のある職場だったようです。
あんぱんたかしが就職先に製薬会社を選んだ理由とは?

たかしが製薬会社に就職先を選んだのは寛の助けるためだったと考えられます。
作中で、たかしが製薬会社に就職した理由は明確には描かれていません。
そこで、作中の台詞やモデルとなったやなせたかしさんの経歴から理由を考察してみました。
『あんぱん』第8週では、たかしが製薬会社に就職したことを手紙で柳井家に伝えています。
ただ、その手紙には就職した理由までは書かれていません。
たかしは、もともと絵の勉強をするために芸術大学へ進学しています。
将来は、絵を仕事にしたいと考えていたはずです。
ところが、実際に選んだのは東京の製薬会社でした。
では、なぜ製薬会社を就職先に選んだのでしょうか。
作中では、千代子が「寛を手伝いたかったのでは?』と推測していました。
実際、やなせたかしさんも似た理由で製薬会社に就職しています。
やなせたかしさんの伯父は、高知県で開業医をしていました。
『薬を安く仕入れて伯父の病院を助けたい』と考え、製薬会社に就職を決めたそうです。
少しでも伯父の役に立ちたいと考えたのでしょう。
ところが、伯父さんは薬の融通を望んでおらず、あまり良い反応を示さなかったそうです。
『あんぱん』でも、寛はたかしの就職先にあまり関心を持っていませんでした。
それよりも、たかしがどんな卒業制作を描くのかが気になっている様子でした。
このような描写からも、たかしの就職にはやなせたかしさんの実体験が反映されていると思われます。
まとめ
- たかしの就職先のモデルは実在すると考えられる
- モデルは『田辺元三郎商店(現在の田辺三菱製薬株式会社)』の可能性が高い
- 就職した理由は『寛を手助けしたい』と考えたため
『あんぱん』で、たかしの就職先は、実在した製薬会社がモデルの可能性が高いです。
それは、やなせたかしさんが実際に勤めていた「田辺元三郎商店」。
この会社は、現在の『田辺三菱製薬』につながる、歴史ある企業です。
そして、やなせたかしさんもたかしのように『宣伝部』で働いていました。
また、たかしが製薬会社に就職した理由は『寛を助けたい』という思いがあったと考えられます。
これは、やなせたかしさんの実体験とも一致しています。
たかしの就職先に関する描写は、史実と重なる点が多く含まれていました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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