朝ドラ『あんぱん』第23週では、たかしが漫画コンクールに挑戦します。
このエピソードは、やなせたかしさんの実話がもとになっています。
では、モデルとなった漫画コンクールは何だったのでしょうか。
さらに、当時の賞金100万円が今ならいくらになるのかも気になります。
今回は、漫画コンクールの実在モデルと賞金100万円の現在価値を解説します。
さらに、ドラマと史実の違いもあわせて紹介します。
【あんぱん】漫画コンクールとは?

『あんぱん』第113話では、たかしが週刊誌の漫画コンクールに挑戦します。
この挑戦は、漫画家として再起をかけた大きな一歩でした。
たかしは最初、応募をためらっていました。
このコンクールはプロ・アマ問わず参加可能。
プロとして落ちれば、恥ずかしいと感じていたからです。
それでも、のぶに背中を押されて決意。
「結果がダメなら漫画家を辞める」と覚悟を決め、作品づくりに没頭します。
背景には、登美子から漫画を辞めるよう諭されたこと。
独創漫画派の仲間たちが自分を置いて世界旅行に出かけたこと。
そして、代表作がない自分への焦りがありました。
たかしの必死な挑戦と強い思いを描いた、物語の中でも重要なシーンです。
【あんぱん】漫画コンクールのモデルは?

『あんぱん』で描かれた漫画コンクールは、『週刊朝日』の漫画賞がモデルと考えられます。
第23週でたかしが応募したエピソードは、やなせたかしさんの実体験をもとにしたものです。
週刊朝日の漫画賞とは?
『週刊朝日』の漫画賞は、昭和42年(1967年)に一度だけ開催されました。
『週刊朝日』は、朝日新聞出版が発行していた週刊誌です。
2025年現在は休刊しています。
この漫画賞では、半年間の連載権と賞金100万円が用意されていました。
募集条件はプロ・アマ問わず。
誰でも応募できる画期的なコンクールでした。
やなせたかしさんは、この漫画賞で見事グランプリを獲得。
その後『週刊朝日』で半年間の連載を持ち、賞金を手にしました。
しかし、この漫画賞はこの一度きりで終了。
グランプリを手にしたのは、やなせたかしさんただ一人です。
漫画賞に応募した理由
やなせたかしさんが漫画賞に応募した背景には、強い焦りと葛藤がありました。
当時、やなせさんはさまざまな仕事で生活を支えていました。
しかし、本業の漫画では結果が出ない日々が続いていたのです。
そんな時、『漫画集団』の仲間たちが世界旅行へ出かけたと耳にします。
自分には声がかからず、別の仕事をしながら過ごす毎日。
その悔しさと焦りが、『週刊朝日』の漫画賞に挑戦する大きな理由になりました。
一方で、プロとしてのプライドもありました。
募集要項は『プロ・アマ不問』でした。
ただ、当時はプロが応募することは珍しかったのです。
落選したらどうしよう
佳作で名前が出たら笑われるかもしれない
そんな不安を抱えながらも、応募を決意します。
それでも『漫画家として認められたい』という気持ちが勝ちました。
忙しい仕事の合間を縫い、4コマ漫画『ボオ氏』を24本描き上げます。
そして、努力の末にグランプリを獲得。
やなせたかしさんにとって、再び漫画家として評価される大きな転機となりました。

別の仕事をしながら漫画を描くなんて、本当に大変だったと思います。
当時、やなせたかしさんがこの漫画賞にどれほど想いを込めていたのかが伝わりますね。
『あんぱん』と史実の違い
『あんぱん』と史実には、3つの大きな違いがあります。
- 応募のきっかけ
- 応募を秘密にしていたこと
- 漫画家を辞める覚悟
応募のきっかけ
『あんぱん』では、たかしはのぶに背中を押されて応募しました。
一方、史実ではやなせたかしさんが自分の意思で応募を決意。
誰かに相談したわけではなく、一人で挑戦を決めたのです。
仲間たちが海外旅行に行き、悔しさを感じたという背景はドラマと同じです。
応募は秘密だった
史実では、応募したことを誰にも話していませんでした。
仕事仲間だけでなく、妻の小松暢さんにも秘密にしていたそうです。
受賞が決まったあと、『週刊朝日』の担当者から連絡が入りました。
その時初めて、小松暢さんに報告したといいます。
一方、ドラマでは、のぶがたかしに応募を勧める描写があります。
この部分は、ドラマ独自の演出です。
漫画家を辞める覚悟
『あんぱん』では、たかしが結果によっては漫画家を辞める決意を固めます。
一方で、史実ではやなせたかしさんが引退を考えていた記録はありません。
『漫画家としての集大成』という想いはあったかもしれません。
しかし、落選を機に辞めるつもりだったという証拠は確認できませんでした。
【あんぱん】漫画コンクールの賞金100万円は現在いくら?


漫画コンクールの賞金100万円は、今の価値で約250万〜1000万円に相当します。
当時の100万円を現在の価値に換算すると、計算方法によって差があります。
- 企業物価指数:約250万円
- 消費者物価指数:約460万円
- 給与水準から換算:約1000万円
どの指標で見ても、当時としても大金だったことがわかります。
やなせたかしさんは、この賞金を「気づいたらなくなっていた」と語っています。
後に、「記念になるものを買っておけばよかった」とも話していました。
『あんぱん』では、たかしがこの賞金を何に使うのか。
使い道にも注目が集まりそうです。



個人的には、のぶに特別なプレゼントを用意すると思います。
日頃の感謝を伝えるために、周りの人たちにも心を込めた贈り物をしそうですね。
【あんぱん】漫画コンクールのQ&A


まとめ
『あんぱん』の漫画コンクールは、昭和42年(1967年)の「週刊朝日」漫画賞がモデルです。
やなせたかしさんは4コマ漫画『ボオ氏』で応募し、見事グランプリを受賞しました。
当時の賞金100万円は、現在の価値で約250万〜1000万円に相当します。
この賞金は、当時としても相当な金額だったと考えられます。
『あんぱん』では、たかしがのぶに背中を押されて応募。
たかしは『結果がダメなら辞める』という強い覚悟を見せます。
一方、史実ではやなせさんが自分の意思で応募。
応募の事実も家族や仲間に秘密にしていたという違いがあります。
この挑戦が、やなせたかしさんにとって漫画家として再び評価される大きな転機となりました。
『あんぱん』でも、物語の中で重要な出来事だと考えられます。
今後たかしが賞金をどのように使うのかも注目ポイントになりそうですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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