『ばけばけ』第3週で、でん(傳)が病気で倒れてしまいました。
その病がきっかけで、でんは悲しい結末を迎えます。
では、でんの死因となった病気は何だったのでしょうか。
そして、その病気は実話なのでしょうか。
この記事では、
- でん(傳)の死因と病名
- モデル『小泉湊さん』の史実
をわかりやすく解説します。
【ばけばけ】でん(傳)の死因と病名は何？
でん(傳)の死因は、リウマチの悪化と心労の重なりによる衰弱と考えられます。
現時点で、ドラマ内では具体的な病名は公表されていません。
ただし、モデルとなった小泉湊さんがリウマチを発症していた史実が残っています。
また、でん自身も工場経営の苦労で心身ともに疲れていました。
このふたつの要因が重なり、命を落とした可能性が高いと見られます。
疲労でリウマチが進行
疲労とストレスがでん(傳)のリウマチを悪化させた可能性が高いです。
リウマチそのものが直接の死因になることは少ないと言われています。
ですが、無理を重ねると症状は一気に悪化。
ストレスや過労が続くと、関節の炎症が広がり、体を動かすことも難しくなります。
第3週の中盤では、でんが食器を持てなくなりました。
ついには寝たきりの状態に。
トキが必死に看病する姿からも、病状の深刻さが伝わってきます。
この描写は、リウマチが悪化したことを示す場面と考えられます。
会社の再建にかける思いや、長男の出奔など重なる心労。
その負担が、病気の進行を早めたのかもしれません。
さらに、当時の日本はまだ医学が発展していませんでした。
治療法も限られており、薬も十分ではありません。
そのため、リウマチを患う人の多くが長く生きることは難しかったのです。
心労による体調悪化
心労がでん(傳)の体をさらに弱らせた可能性があります。
強いストレスが続くと、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがあります。
リウマチを抱える人は、そのリスクがより高いといわれています。
でんは倒れる前、工場の金策に奔走していました。
従業員や家族を守るために、昼夜問わず働いていたのです。
工場を支えようとする責任感が、でんの心を追い詰めていったのでしょう。
その心労が、リウマチの進行を早めたのかもしれません。
あるいは、心臓や脳の病を引き起こした可能性も考えられます。
経営の苦しさと身体の限界。
でんは、その両方と戦い続けていたのかもしれません。
でんは、これまでずっと元気に働いていました。
しかし、経営が傾いてから体調を崩してしまいます。
無理を重ねた日々が、体に大きな負担を与えたのかもしれません。
もし工場の経営が順調だったら･･･。
でんは、もう少し長く生きられたかもしれませんね。
そう考えると、本当に切ない結末です。
明治時代に多かった死因
明治時代の死因の多くは感染症でした。
当時はまだ医療や衛生環境が整っておらず、薬も十分ではありません。
そのため、ちょっとした病気が命に関わることも珍しくありませんでした。
特に多かったのは、次のような病気です。
- 結核
- 肺炎
- 胃腸炎
- コレラ
- 脚気(かっけ)
これらの病気は、どれも衛生状態や栄養不足が原因でした。
生活環境が厳しかったため、今よりずっと命が短かった時代でもあります。
今後ドラマの中でも、こうした病が流行する場面が描かれるかもしれません。
【ばけばけ】でん(傳)のモデルの史実を解説
『ばけばけ』のでん(傳)のモデルは、小泉湊(こいずみみなと)さんだと考えられます。
小泉湊さんは、トキのモデル『小泉セツさん』の実の父親です。
ここからは、小泉湊さんの生涯とその最期についてご紹介します。
松江藩士の家に生まれる
小泉湊さんは1837年生まれ。
松江藩の藩士で番頭を務める、由緒ある家柄に生まれました。
そして、家を継ぎ小泉家の8代目当主となります。
武芸にも秀でており、幕末には隊を率いて活躍しました。
誠実で責任感の強い人物だったことが伝わります。
妻は『チエさん』という女性で、小泉家以上に裕福な家の出身でした。
ふたりの間には、なんと11人の子どもが誕生します。
そのうちの6番目が、トキのモデルとなった小泉セツさんです。
ドラマでは、でんとタエの子どもは少なく描かれています。
そのため、トキの兄弟設定はドラマオリジナルの可能性が高いです。
繊維工場を設立するも倒産
明治維新後、『家禄奉還』で得た資金をもとに事業を始めます。
松江で繊維工場を建て、士族の娘たちを雇って反物を生産しました。
この工場こそ、ドラマでトキが働く会社のモデルとされています。
当初は、経営も順調でした。
しかし、時代の流れとともに徐々に業績が悪化していきます。
やがて工場は倒産し、小泉家はこれまでのような暮らしができなくなりました。
小泉湊さんは、家族を守るために必死に立て直しを試みます。
しかし、経営は持ち直すことができませんでした。
51歳で死去
工場倒産後、小泉湊さんはリウマチを発症します。
やがて寝たきりとなり、思うように体を動かせない生活に。
同じ時期に、次男の死や長男の失踪といった不幸も重なりました。
三男は健在でしたが、小鳥の飼育に夢中でした。
もしかしたら、家業を継ぐ気がなかったのかもしれません。
そのため、小泉湊さんの悩みは尽きませんでした。
体の痛みを抱えながらも、三男を叱咤する場面もあったと伝えられています。
しかし、度重なる心労で病状は急激に悪化。
そして1887年、51歳という若さでこの世を去りました。
でん(傳)の物語は、この小泉湊さんの人生をもとに描かれていると考えられます。
Q&A
まとめ
『ばけばけ』第3週では、でん(傳)が病に倒れ、悲しい最期を迎えました。
でんの具体的な死因は明かされていません。
しかし、史実からリウマチと心労の重なりによる衰弱の可能性が高いと考えられます。
でんのモデルとなった小泉湊さんもリウマチを患っていました。
工場経営や跡継ぎ問題など苦労を抱えながら、51歳で亡くなっています。
『ばけばけ』のでんの姿は、小泉湊さんの人生と深く重なります。
ドラマの中で、でんはトキを静かに見守る優しい父親として描かれていました。
病に倒れてからの短い時間ですが、一緒に過ごした時間は貴重なものだったと思います。
そして、でんの死は家族に大きな影響を与えます。
タエや三之丞がこれからどのように生きていくのか･･･。
今後の物語の展開に注目が集まりそうです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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