『ばけばけ』では、ヘブンに過去の結婚歴があることが明らかになりました。
この設定には、モデルとなった小泉八雲さんの史実が大きく影響しています。
実は、小泉八雲さんと小泉セツさんはどちらも再婚同士でした。
では、小泉八雲さんの最初の妻はどんな女性だったのでしょうか。
二人がなぜ離婚したのかも気になるところです。
この記事では、
- 小泉八雲さんの結婚歴
- 最初の妻は誰なのか
- 離婚理由
について、史実にもとづいてわかりやすく解説します。
小泉八雲は再婚だった!

小泉八雲さんと小泉セツさんは、どちらも再婚だったことがわかっています。
『ばけばけ』のヘブンの設定も、この史実を参考にしている可能性があります。
では、小泉八雲さんの最初の妻はどんな女性だったのでしょうか。
そして、二人がどのような理由で離婚へと向かったのかも気になるところです。
ここからは、最初の妻と離婚理由を史実にもとにまとめて解説します。
最初の妻は誰?
小泉八雲さんの最初の妻は、アリシア・フォリーさんという女性です。
アリシア・フォリーさんは、『マティ』という愛称で呼ばれていました。
二人が出会ったのは、小泉八雲さんが下宿先です。
マティさんは、白人農園主の父と黒人奴隷の母の間に生まれました。
当時は、まだ奴隷制度が続いていました。
そのため、マティさんも解放されるまでは奴隷として働いていたといわれています。
その後、自由の身となったマティさんは、生活のために各地を転々とします。
やがて、シンシナティの下宿屋で働き始めました。
その下宿先で、料理を担当していたマティさんと小泉八雲さんは出会いました。
ここから二人の関係が少しずつ深まっていきます。
最初の妻との馴れ初め
小泉八雲さんとマティさんの距離が近づいたきっかけには、3つの出来事がありました。
- マティさんの身の上話
- 小泉八雲さんの病気
- 怪談話
二人は下宿先で出会い、少しずつ会話を交わすようになります。
その過程で、小泉八雲さんはマティさんの過去を知りました。
実は、マティさんには幼い息子がいました。
一人で子どもを育てる姿を知り、小泉八雲さんは心を動かされたのかもしれません。
さらに、小泉八雲さんが病気になった時、マティさんが看病したといわれています。
その優しさも、小泉八雲さんが惹かれた理由の一つだったと考えられます。
また、二人は怪談話をすることも多かったそうです。
マティさんが怪談を語る姿に小泉八雲さんは強く魅了されました。
こうした出来事が積み重なり、二人は自然と恋に落ちていきます。
やがて、小泉八雲さんはマティさんにプロポーズ。
二人は結婚することになりました。
離婚理由は?
小泉八雲さんとマティさんが離婚に至った理由としては、主に2つ考えられます。
- 法律上の結婚禁止
- 結婚生活のすれ違い
当時は、人種による結婚に厳しい制限がありました。
白人とそれ以外の人々の結婚は法律で認められていなかったのです。
それでも二人は結婚を選びましたが、現実は厳しいものでした。
部屋を借りることすら難しく、生活の基盤を整えることが大変でした。
その頃、小泉八雲さんは激務が続いており、家庭に向き合う余裕がありませんでした。
一方で、マティさんは家事が得意ではなく、二人は次第にすれ違っていきます。
さらに、二人の結婚は小泉八雲さんの勤め先に知られてしまいました。
その結果、小泉八雲さんは解雇されることになります。
こうした状況の積み重ねから別居に至り、関係は次第に悪化しました。
マティさんは精神的に追い詰められ、住んでいた土地を離れることになります。
このような流れの中で、二人は最終的に離婚という結末を迎えました。
小泉八雲の結婚歴

小泉八雲さんの結婚歴は、次のように進んでいきました。
| 年 | できごと | 八雲さんの年齢 |
|---|---|---|
| 1874年 | マティさんと結婚 | 24歳 |
| 数か月後 | 別居 | 25~26歳 |
| 1877年 | マティさんと離婚 | 27歳 |
| 1891年 | 小泉セツさんと出会う | 41歳 |
| 1896年 | 小泉セツさんと再婚 | 46歳 |
最初の結婚は何歳?
小泉八雲さんが最初に結婚したのは25歳の時です。
最初の妻であるマティさんは21歳で、小泉八雲さんより4歳年下でした。
二人が出会ったのは、マティさんがまだ10代の頃でした。
当時、小泉八雲さんは新聞記者として働いていました。
収入も安定し、経済的にも落ち着き始めた時期でした。
そのため、マティさんとの結婚に踏み切りやすかったのかもしれません。
結婚期間はどのくらい?
マティさんとの結婚期間は約3年間です。
ただし、二人が同居していたのは数カ月ほどでした。
そのため、実際に一緒に過ごした時間は長くなかったと考えられます。
結婚後すぐに生活リズムや価値観の違いが表れ、すれ違いが続きました。
別居期間のほうが長く、関係は次第に薄れていったのでしょう。
また、二人の間に子どもはいませんでした。
結婚から3年ほど経った頃、関係は急速に悪化。
最終的に離婚という結末を迎えました。
小泉セツと再婚
小泉八雲さんが再婚したのは1896年ごろです。
相手は、日本人の小泉セツさんでした。
二人が出会ったのは1891年ごろです。
当時は主人と女中という関係でしたが、やがて恋へと発展しました。
その後、二人は事実婚に近い形となります。
出会いから2年後には、第一子が誕生。
長男の存在もあり、小泉八雲さんは法的にも正式な結婚を決意しました。
帰化手続きを進め、第一子誕生の3年後に正式に結婚。
その後、3男1女に恵まれ、温かい家庭を築いていきました。
Q&A

まとめ
小泉八雲さんは、生涯で2度結婚しました。
最初の妻は、アリシア・フォリー(マティ)さんです。
二人は、厳しい社会背景の中で結婚生活を送りました。
法律上の制限や生活のすれ違いによって、二人は別々の道を歩むことになりました。
その後、小泉八雲さんは日本で小泉セツさんと出会います。
主人と女中として始まった関係は、やがて深い信頼と愛情に育ちました。
やがて二人は結婚し、夫婦となりました。
二人の間には3男1女が生まれ、温かい家庭を築き上げていきます。
『ばけばけ』のヘブンの結婚歴は、この史実をもとに描かれていると考えられます。
ヘブンとトキの関係が今後どのように進んでいくのでしょうか。
物語の展開にも注目したいところです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【関連記事】






コメント