『ばけばけ』第3話で、トキの父親が『うさぎ商売』を始めます。
ドラマでは、うさぎを5円で仕入れ、600円の値打ちがつくと語られます。
その後、父親は200円で売る場面も描かれました。
では、この5円・200円・600円は、今の価値でいくらになるのでしょうか。
一方で史実を見ると、父親は実際にはうさぎ商売をしていません。
今回は、
- 明治初期の5円・200円・600円の価値
- トキの父親の史実
- 当時のうさぎブーム
についてわかりやすく解説します。
ばけばけ200円は現在の価値でいくら?

『ばけばけ』の200円は、今の価値で約76万〜600万円にあたります。
計算方法 | 1円の価値 | 200円の価値 |
---|---|---|
米価基準 | 約2〜2.2万円 | 約400万〜600万円 |
物価基準 | 約3,800円 | 約76万円 |
金本位制 | 約3万円 | 約600万円 |
これほど差が出るのは、明治初期が貨幣制度の転換期だったためです。
1876年当時の物価を正確に換算するのは難しく、あくまで目安となります。
ドラマでは、トキの父が200円でうさぎを販売しました。
計算方法に違いはあっても、200円は庶民にとって大金だったことは間違いありません。
父が「一儲けしたい」と考えたのも無理はありません。
しかし、その挑戦が原因で、家族はさらに厳しい状況に追い込まれていきます。
うさぎ1匹5円は現在のいくら?
5円は、現在の約2万〜15万円に相当します。
- 米価基準:約10万〜11万円
- 物価基準:約1万9千円
- 金の値段基準:約15万円
ドラマでは、父親が「うさぎを5円で仕入れる」と語ります。
しかし当時の家計は、母親の内職だけが収入源でした。
だからこそ、5円の仕入れは大きな賭けでした。
生活を揺るがすほどの投資だったと考えられます。
600円の現在の価値
600円は、現在の価値で約230万〜1,800万円だと考えられます。
- 米価基準:約1,200万〜1,300万円
- 物価基準:約228万円
- 金の値段基準:約1,800万円
計算方法によって幅はありますが、現代なら高級車が買えるほどの金額です。
当時のうさぎ商売が、いかに夢のある話だったかが伝わります。
家計が厳しかったトキの父親が、この儲け話に飛びついたのも当然ですね。
ばけばけ史実では父親が詐欺で借金

史実では、トキの父親のモデルは詐欺に遭い、借金を抱えたと伝わっています。
一方『ばけばけ』では、父親がうさぎ商売で失敗して借金を背負う展開です。
これはドラマオリジナルの設定の可能性が高いです。
実際には、父親は『士族の商法』に関わり、事業に失敗しました。
ここからは、うさぎ商売と士族商法について解説します。
うさぎ商売とは?
明治初期に『うさぎブーム(養兎業)』が実際にありました。
文明開化で外国から洋種うさぎが入ってきて大人気に。
「繁殖すれば儲かる」と注目を集めました。
珍しい毛色のうさぎは特に高値。
オスは数十万円、メスは百万円以上。
妊娠していればさらに高額で取引されました。
しかし実態はバブル。
病気で死んでしまったり、偽物を売る業者も現れました。
さらに政府が『うさぎ税』を導入。
価格は暴落し、多くの人が損をしてブームは終わりました。
うさぎ商売は、一攫千金をねらえる反面、大きな失敗もまねく商売でした。
史実では士族の商法で借金
史実では、父親のモデルは士族の商法で詐欺に遭い、借金を抱えたといわれています。
士族の商法は、明治維新後に武士が商売に挑んだものの、多くが失敗したことです。
モデルの稲垣金十郎さんも事業に失敗しました。
人の良さから詐欺に巻き込まれ、借金を背負ったのです。
ただし、うさぎ商売をした史実は確認されていません。
実際に明治初期は『うさぎ商売』が流行しました。
そのため、ドラマは時代背景を反映させた可能性があります。
この借金で家計はさらに苦しくなり、トキは小学校を辞めて働くことになりました。
Q&A

まとめ
朝ドラ『ばけばけ』では、トキの父親がうさぎ商売に挑戦しました。
5円で仕入れたうさぎが600円の値打ちになり、200円で売る場面が描かれます。
これを今の価値に直すと、数万円から数千万円に相当。
どれも庶民にとっては大金でした。
しかし、史実で父親はうさぎ商売をしていません。
モデルの稲垣金十郎さんは士族の商法に挑みました。
そして詐欺に遭って借金を抱えたといわれています。
明治初期に実際にうさぎブームがあったのも事実です。
ドラマはこの時代背景を取り入れ、物語に厚みを加えたと考えられます。
父親の借金で家計は苦しくなり、トキは小学校を辞めて働きます。
やがて結婚へとつながる出来事にもなりました。
今後のトキの人生の選択にも注目ですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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