『あんぱん』第1話から登場している、やむおじさん。
やむおじさんの言葉や態度から、戦争に対して何か強い思いを抱いていることが伝わります。
作中では、乾パン作りを嫌がるシーンも印象的でした。
この行動は、やむおじさんの辛い過去が深く関係していたのです。
では、一体やむおじさんに何があったのでしょうか。
今回は、やむおじさんの過去と乾パンを嫌う理由をネタバレを含めてまとめました。
やむおじさん過去に何があった?

『あんぱん』に登場するやむおじさんは、過去に何があったのでしょうか。
やむおじさんは、過去に出征し、戦地で辛い体験をしていたことが明らかになりました。
そのため『戦争』に対して、強い拒否反応を持っています。
これまでも、ネットでは「戦争で何かあったのでは?」と話題になっていました。
ただ、やむおじさんは自分の過去について、長い間語りませんでした。
しかし『あんぱん』第10週で、その過去がついに明かされます。
やむおじさんは、釜次だけに自分の経験をそっと打ち明けました。
年表まとめ
現時点でわかっている出来事を時系列でまとめました。
西暦 | 出来事 |
---|---|
1914年~1916年ごろ | 銀座のパン屋で修業 |
1917年ごろ | 密かにカナダへ渡り、のちに戦地へ |
1927年 | 御免与町に住み始める |
1940年 | 御免与町を去る |
やむおじさんが御免与町へやってきたのは、1927年ごろ。
それから約13年間、御免与町の朝田家に居候しながら、朝田パンで働きます。
それ以前、やむおじさんが過去にどこで何をしていたのか。
これまで多くは語られませんでした。
銀座のパン屋で修業の日々
若い頃のやむおじさんは、銀座のパン屋でパン作りを学んでいました。
当時働いていた店は『美村屋』だったと考えられます。
「もっと上手くなりたい」と努力する日々を過ごす中、ある夢が芽生えました。
それは『海外で修業をしたい』という夢です。
しかし当時、海外へ行くにはお金も時間も掛かり、簡単ではありませんでした。
そこで、やむおじさんは思い切って、船にこっそり乗り込む決断をします。
その一歩が、思いがけない運命を引き寄せてしまいました。
戦地での辛い経験
パンの修業をするために、やむおじさんは海外へ向かいました。
船が到着した先は、カナダでした。
ですが、夢に見たパン修業はできませんでした。
やむおじさんは、思いがけず戦争に巻き込まれてしまいます。
なんと、イギリス側の兵士として、戦地に送られたのです。
どうして戦地に行くことになったのか。
それまでの詳しい経緯は語られていません。
しかし、本人の意思で戦場へ行ったわけではありませんでした。
やむおじさんは、当時のことを釜次にこのように語りました。

パンの修業どころか、地獄へ落とされたよ。
この言葉からも、どれほど辛い経験をしたのかが伝わってきます。
戦場での記憶が、やむおじさんの心に深く傷を残しました。
その中でも、とくに忘れられない出来事が「乾パン」と結びついていたのです。
御免与町での13年間
戦地から帰国したあと、やむおじさんは何をしていたのか明らかにされていません。
ただ、日本各地を放浪していたことはわかっています。
1927年、やむおじさんは御免与町へたどり着きます。
最初は、すぐに別の場所へ移動する予定でした。
しかし、のぶやたかしと出会い、心境に変化が生まれます。
その後、やむおじさんは、朝田パンで働くことになりました。
約13年間、御免与町で過ごしたやむおじさん。
辛い日も、悲しい日も、やむおじさんはパンを焼き続けます。
特に、やむおじさんが焼いたあんぱんは、みんなの心を元気にしました。
また、ヤムおじさんは朝田家にとってかけがえのない存在となったのです。
ところが、別れは突然でした。
ある日、やむおじさんが朝田家を去っていきました。
やむおじさんはなぜ乾パンを嫌うのか


『あんぱん』第9週で、やむおじさんは乾パンを焼くのを強く嫌がりました。
では、やむおじさんはなぜ乾パンを嫌っていたのでしょうか。
その理由は、乾パンを見ると戦地での苦しい記憶がよみがえるからです。
やむおじさんが一番辛かったのは『空腹』でした。
食べる物が少なく、口にできたのは乾パンだけだったそうです。
ある日、隣にいた兵士の男性が乾パンをかじっていました。
その直後、隣にいた兵士が帰らぬ人となったのです。
この体験は、やむおじさんの心に深く刻まれました。
乾パンを見るだけで、辛かった戦争の記憶がよみがえるようになってしまったのです。
だからこそ、やむおじさんは乾パンを焼くのを避けていたのでした。
乾パンをめぐる一件のあと、やむおじさんは誰にも何も言わず、朝田家を去って行きました。
なぜ去ることを決意したのか、理由ははっきりと語られていません。
もしかしたら、過去の辛い記憶と向き合い、心が限界だったのかもしれません。
きっと、やむおじさんはまた放浪の旅に出たのでしょう。
いつか、のぶやたかしと笑顔で再会する日が来るといいですね。
まとめ
- やむおじさんは、過去に戦争で辛い体験をしていた
- 乾パンを見ると、苦しい気持ちが蘇るようになった
- 13年間住んだ御免与町を離れ、再び放浪の旅へ
『あんぱん』に第1話から登場している、やむおじさん。
やむおじさんは、戦争によって深い心の傷を負っていました。
若い頃、パンの修業をするため、船に乗ってカナダへ渡ります。
しかし、たどり着いた先ではパンの修業はできませんでした。
やむおじさんは、戦地に送られ、イギリス側の兵士として過酷な体験をします。
一番辛い思い出は、乾パンに関する記憶でした。
飢えで苦しむ中、隣で乾パンをかじっていた仲間が帰らぬ人に。
その時の出来事は、やむおじさんの心に強く残っていました。
そして、この出来事をきっかけに、乾パンを見るのも嫌になってしまったのです。
御免与町では、パン職人として穏やかな日々を過ごしていたやむおじさん。
しかし、乾パン作りをきっかけに、過去と再び向き合うことに。
その結果、心が限界を迎えたのか、静かに町を去っていきました。
また、やむおじさんがのぶたちと笑顔で再会できる日が訪れることを願うばかりです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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